コーヒーは世界中で愛される飲み物であり、日本でもコーヒー文化は深く根付いていますが、兵庫県神戸市にコーヒー専門の博物館があることはご存じでしょうか?日本で唯一のコーヒーの博物館「UCCコーヒー博物館」は、実は意外と知られていない神戸の穴場スポットです。
そこでこの記事では、展示物や焙煎体験、コーヒーアカデミーなど、コーヒーにちなんだ情報や体験が満載の「UCCコーヒー博物館」の楽しみ方についてご紹介していきます。また、併せて行きたい周辺のおすすめグルメスポットもご紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。
UCCコーヒー博物館は、1981年に開催された神戸ポートアイランド博覧会に、UCC上島珈琲が出展したコーヒーカップを模した外観のパビリオン「UCCコーヒー館」をルーツとする施設です。
博覧会終了後に「UCCコーヒー博物館」としてオープンしました。1986年には大規模な改装が行われ、コーヒー学の確立とコーヒー文化の普及を目的に、1987年10月1日にリニューアルオープンしました。
その後、少し余談にはなりますが、「UCCコーヒー博物館」を元々運営していたUCCホールディングスは、事業の選択と集中のため、2018年に外資系の投資ファンドに同博物館の株式を売却しています。そのため、現在施設の運営は同ファンドが担っています。
日本で唯一のコーヒー専門博物館である「UCCコーヒー博物館」の外観は、1986年の改装でイスラム教のモスク(寺院)をイメージさせるモダンなデザインに変わりました。これは、イスラム教のモスクにおいて、コーヒーが重要な飲み物として扱われ、後に世界に飲用を広める契機となったという史実にもとづいています。
博物館では、コーヒーの歴史や文化をはじめ、コーヒーのいれ方、楽しみ方など、コーヒーが生み出す心豊かな暮らしのヒントに繋がる情報を紹介しています。
以下では、具体的にどのようなコーヒーの物語や情報が施設で楽しめるのか、実際の展示室についてご紹介します。
エチオピアで発見されたコーヒーが、世界で愛される飲み物になるまでの壮大な歴史を紹介しています。コーヒー発祥の地と言われるエチオピアで今も行われるコーヒーセレモニーの様子も紹介されています。
コーヒーの木々や栽培の様子から、収穫されたコーヒーが生豆になるまでをご覧いただけます。
この展示室では、世界最大のコーヒー生産国ブラジルにスポットを当て、コーヒー生豆の価値を見極める『コーヒー鑑定の世界』を中心に、コーヒー生豆が消費国へと旅立つまでの過程を紹介しています。スロープではコーヒー生豆が詰められる麻袋を展示しており、デザイン性豊かな麻袋は必見です。
焙煎とは、生豆を炒ることによって、コーヒー特有の色や味わい、香りをつくり出す工程です。焙煎はコーヒーの味を左右する重要なポイントであり、焙煎度により味はさまざまに変化していきます。各国で開発された古(いにしえ)の焙煎器も並んでいます。
さまざまな時代の抽出器具をはじめ、ご家庭でコーヒーをおいしくいれる基本から、カフェのアレンジメニューまで、コーヒーの楽しみ方が広がる情報を紹介します。タッチパネル展示ではコーヒーをおいしくいれる基本からアレンジメニューまでをご覧いただけます。紹介されている20種類のアレンジメニューは、館内喫茶室コーヒーロードでお飲みいただけます。
コーヒーは、いつの時代も人々に愛され、切手や音楽、小説などに数多く登場してきました。切手や音楽、コーヒーを飲む器、暮らしを彩るコーヒーにまつわる文化がここでは集められています。コーヒーに関する切手の展示も充実しています。
「UCCコーヒー博物館」では、展示室のほかにコーヒーに関わる体験やイベント、ショッピングを楽しむこともできます。以下では、施設内でどのような楽しみ方ができるのか、具体的にご紹介していきます。
「UCCコーヒー博物館」では、入館時にもらえる「試飲引換券」で、2種類のコーヒーの飲み比べを体験できます。1Fテイスティングコーナーで、毎日4回開催しています。ぜひ試してみましょう。
手網を使ってコーヒー豆の焙煎を体験できるプログラムです。5つの産地から好きな豆を選んで、好みの焙煎度合いに仕上げていきましょう。自分の手で焙煎したコーヒーは、お土産として持ち帰れるのも嬉しいポイントです。
実は博物館館内の観葉植物は、全てコーヒーの木です。コーヒーの木は観葉植物としても育てやすく、家庭でも上手に栽培すると実をつけることもあります。また、ミュージアムショップではコーヒーの苗木も販売されているので、来館記念に購入してみてはいかがでしょうか。
館内には、コーヒーにまつわるグッズを多数集めた、コーヒーグッズの専門店もあります。コーヒーを淹れる器具類から、かわいいアクセサリーや文房具まで、ここでしか買えないオリジナルアイテムはお土産にもぴったりです。
「UCCコーヒー博物館」を楽しむために忘れてはいけないのが「館長」の存在です。コーヒー、それを取り巻く環境や歴史など、コーヒーに関する知識豊富な館長。定期的に「館長のおしゃべりcafé」というイベントも開催しています。残念ながら現在はイベントを長期間お休みしていますが、復活する日が待ち遠しいですね。
以下では、「UCCコーヒー博物館」の場所や営業時間など基本的な情報に加え、休館情報についてもご案内していきます。
住所 | 兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目6-2 |
電話番号 | 078-302-8880 |
開館時間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
公式サイト | WEBサイト |
「UCCコーヒー博物館」は現在休館中ですが、その代わりにUCCコーヒーアカデミーが多くのセミナーを筆頭に、コーヒーに関する学びの機会を神戸および東京で提供しています。
例えば、コーヒー初心者向けに「ペーパードリップ」の美味しく淹れるコツを伝授するセミナーや、より深く学びたい方向けに、コーヒーのテイスティングや味の比較、鑑定トレーニング、各器具別の抽出解説と実技などを教える授業(コース)などを提供しています。
そのほかにも、オンラインセミナーや通信講座なども準備しており、いずれも体系的にコーヒーの知識が学べるようになっています。
カフェを開業する前にUCCコーヒーアカデミーのコースを受講する方も多くいらっしゃるので、本格的にコーヒーを学びたい方にも大変おすすめです。
コーヒーに少しでも興味のある方は、まずは初心者向けのセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。UCCコーヒーアカデミーの詳細については、公式ホームページをご確認ください。
では最後に、UCCコーヒー博物館周辺のおすすめグルメスポットをご紹介していきます。特に、三宮や元町周辺には話題のお店がたくさんあるので、博物館を訪れるついでにぜひ足を運んでみましょう。
・老祥記
南京町広場の近くにあり、メディアでもよく紹介され、行列が絶えない南京町を代表する豚まん専門店です。
住所:兵庫県神戸市中央区元町通2-1-14
・ケーニヒスクローネ くまポチ邸
神戸の有名な洋菓子店「ケーニヒスクローネ」が運営するカフェです。ランチではたくさんの種類のパンが食べ放題で大人気で、オープン前から長い行列ができるほどです。
住所:兵庫県神戸市中央区三宮町2-3-10
・神戸牛丼 広重
神戸牛を使った“神戸牛丼”が味わえるお店で、メニューは牛丼のみです。すき焼き風に甘辛く煮込んだ霜降りの肩ロースをふんだんに使った牛丼は、注文を受けてから調理するので、霜降り肉のとろけるようなうま味と食感が楽しめます。
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通り1-22−21
・ユンユン
JR・阪神元町駅に近く、お昼を中心に行列ができる人気店です。本格中華をリーズナブルな価格で楽しめます。モチっとした生地を香ばしく焼いた皮の中に、熱々の肉汁スープをたっぷり含んだ餡が入った一品「焼小籠包」がおすすめです。
住所:兵庫県神戸市中央区栄町通1-3-17
・グリル一平 三宮店
伝統のデミグラスソースを使ったメニューが人気のお店です。ビフカツをはじめ、オムライスやエビフライなど、おなじみの洋食メニューが豊富にそろっています。
住所:兵庫県神戸市中央区琴ノ緒町5-5-26 サンハイツ三宮1F
・キャトルラパン 神戸三宮
コスパのいいステーキランチが人気です。1枚〜最大3枚まで、0.5枚刻みで注文できます。
住所:兵庫県神戸市中央区雲井通4-1-23 アスティ三宮1F
神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、美しい神戸港に面する観光客に人気のホテルです。建物自体は港が似合う独特な外観が特徴で、内部はモダンで洗練されたデザインが魅力。
全室にオープンテラスを完備した客室では、270度海に囲まれたロケーションならではの魅力を五感で感じながら、まるで船旅のような優雅なホテルステイをお楽しみいただけます。
また、ホテルの立地は、UCCコーヒー博物館はもちろん、神戸の定番観光スポットやショッピングエリアへのアクセスが非常に良好です。神戸ハーバーランドなど人気スポットも徒歩圏内です。各線三宮駅および新幹線 新神戸駅(土・日・祝日のみ)とホテル間で「無料シャトルバス」も運行しています。
1泊2日などの短い滞在であっても、神戸メリケンパークオリエンタルホテルを拠点にすれば、神戸観光を最大限楽しむことができるでしょう。
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