福岡県の博多観光といえば、屋台めぐりが有名です。人気の理由は、屋台店主との距離の近さや、地元の人たちとの触れ合いなど、昔ながらの日本文化を体験できる点が挙げられます。目の前で調理される料理はライブ感があり、見て楽しむこともできる場所です。
この記事では、福岡・博多に屋台街ができた背景や博多の屋台街の特徴、屋台を楽しむためのコツや注意点、そしてぜひ足を運びたい名店屋台など、その魅力を幅広く紹介します。
記事の最後には、屋台めぐりはもちろん、博多観光の拠点にとても便利な博多駅前のホテルもご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
※記事内の情報は公開時点のものです。最新情報は施設HPなどでご確認ください。
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福岡・博多を象徴する文化の一つが「屋台」です。令和の時代になっても、約100軒もの屋台が今なお営業を続けています。日本全国を見渡しても、これほどまでに屋台文化が根付いているのは博多だけ。まさに「唯一にして最大」の屋台のまちとして知られています。
そのルーツは、1945年の第二次世界大戦後まで遡ります。景気悪化と食料不足により、生活が苦しい人々の支えや収入源として、道端で屋台が開かれるようになりました。
ピーク時には400を超える屋台が営業していましたが、衛生面の課題や通行の妨げ、騒音、名義貸しといった問題が浮上。さらに福岡県警の方針により、屋台の営業許可は“原則一代限り”とされたことで屋台は徐々に減少し、「いずれ姿を消すだろう」と言われていました。
ところが、「全国有数の規模を誇り、観光資源としての価値も高い博多の屋台文化を残したい」と、市を中心に見直しが進められます。
環境の整備やルールの明確化が図られ、2013年には「福岡市屋台基本条例」を制定。屋台が抱えていた数々の課題に対し、本格的な対策が講じられることとなりました。
その結果、現在では新規参入も可能となり、ラーメンやおでんといった定番メニューに加え、フランス料理やジビエ、こだわりのコーヒーを提供するなど、多彩で個性的な屋台が登場しています。博多旅行において、屋台めぐりは外せない選択肢の一つといえるでしょう。
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博多は日本有数の屋台街として知られていますが、なかでも「中洲」と「天神」エリアに屋台が集中しています。2つのエリアは徒歩10分ほどの距離にあり、どちらを選ぶか迷う方も多いはず。
中洲は、福岡随一の歓楽街として有名で、観光スポットとしても人気のエリア。川沿いに屋台がずらりと並び、「屋台街」としての情緒をたっぷり味わえます。また屋台同士が近く、ハシゴしやすいのも魅力。観光客も多く、にぎやかな雰囲気を楽しみたい方にぴったりです。
一方で天神は、観光客が比較的少なく、地元の人の姿を見られるのが特徴。駅チカでアクセスも良好です。「ネオ屋台」と呼ばれる新しい屋台が多く、ラーメンなどといった定番以外の珍しいメニューも充実しています。中洲と比べると回転もゆっくりなので、のんびりと屋台を楽しみたい方に適していると言えるでしょう。
福岡・中洲や天神の屋台は、夕方から深夜にかけて営業しているお店がほとんど。多くは、18時頃から翌2時頃まで開いています。
ただし、天候や店主の都合によって営業時間が変わることもあるため、気になる屋台がある場合は、事前に営業時間を調べておくか、公式SNSをチェックしておくと安心です。
中洲屋台の最寄り駅は、福岡市地下鉄「中洲川端駅」。博多駅から2駅で、そこから屋台エリアまでは徒歩で10分前後です。一方、天神屋台は福岡市地下鉄「天神駅」のすぐ近く。駅周辺の道路沿いに屋台が並んでいて、アクセスしやすいのが魅力です。
宿泊をともなう旅行なら、拠点選びも大切なポイントですよね。おすすめは「オリエンタルホテル福岡 博多ステーション」。博多駅から徒歩1分で、中洲や天神の屋台街へも楽々アクセスでき、観光にも屋台めぐりにもとても便利です。
せっかく博多まで来て屋台めぐりをするのであれば、誰だって失敗はしたくないはずです。屋台めぐりを楽しむためのコツや注意点を5つお伝えします。
博多屋台は、特に夕方から夜にかけて混雑する傾向にあります。
地元のビジネスパーソンや観光客で賑わう20~22時を避け、オープン直後や22時以降に訪れると待ち時間を短縮できます。
最近は交通系ICカードやQRコード決済を利用できる屋台も増えてきましたが、全ての屋台がキャッシュレス決済に対応しているわけではありません。
事前に確認するか、念のため少額の現金も持っていくことをおすすめします。小銭や1,000円札を用意しておくと支払いがスムーズです。
屋台の魅力は、店主や他の客との距離が近いこと。
店主におすすめのメニューや看板料理を聞いてみたり、他の客と会話を楽しんでみたりできると、より屋台めぐりを楽しめます。
一つの屋台で満足するのも良いですが、複数の屋台を訪れることでさまざまな料理や雰囲気を楽しむことができます。
屋台をハシゴすることで、人との良い出会いもあるかもしれません。
事前におすすめの屋台やメニューをリサーチしておくと、迷わずに目的の屋台を訪れることができます。
この記事の後半でもおすすめの屋台を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
博多の屋台は何屋さんが多いのでしょうか。行く前から自分の好みの屋台を探しておく時間も楽しいものです。
以下では、博多で人気の屋台ジャンルを見ていきましょう。
福岡・博多の屋台街で特に多いのは「ラーメン屋台」です。
博多ラーメンは全国的に有名で、濃厚な豚骨スープと細く縮れた麺が特徴です。多くの人々がラーメンを楽しむために屋台を訪れます。
やはり、博多旅行で豚骨ラーメンは外せないでしょう。
博多の屋台では、焼きラーメンも楽しめます。焼きラーメンの人気は、豚骨ラーメンに引けを取りません。博多屋台が発祥と言われる、ご当地ラーメンです。
煮詰めた豚骨スープとウスターソースを麺に絡めて焼き上げるもので、焼きそばとは違った濃厚な味。飲んだあとの〆の一品としても人気です。
鉄板焼きも博多の屋台めぐりには欠かせません。鉄板餃子やアヒージョをはじめ、スキレットを使った鉄板料理が楽しめます。
屋台それぞれの個性あふれる料理を堪能できるでしょう。
焼き鳥も、博多屋台で訪れたいジャンルの一つです。焼き鳥は手軽に楽しめる食べ物であり、屋台で提供される焼き鳥は特に人気があります。
博多で焼き鳥と言えば「豚バラ」。「焼き鳥」なのに、最も人気のメニューは鶏ではなく豚バラなのです。厚みのある豚バラ串のほか、豚バラ肉で野菜を巻いた串も人気です。
ちなみに、博多周辺では、肉や魚であっても串に刺して焼くものは「焼き鳥」と呼ばれています。
博多の屋台は100軒近くあるため、「どこに行ったらいいの?」と悩む方も多いでしょう。そこで以下では、博多でおすすめの屋台を9店舗厳選してご紹介します。
まずは、天神エリアのおすすめの屋台を6店舗ご紹介。地元の人にも愛される、個性豊かな屋台がそろっているので、ぜひお気に入りの一軒を見つけてください。
大衆鉄板屋台ナカナカナカは、屋台で初めてのクラフト生ビールの提供を始め、鉄鍋のスキレットを使った料理が自慢の屋台です。クラフト生ビールは「ブルックリンラガー」と「スプリングバレーシルクエール」の2種類から選べます。
鉄鍋のスキレットを使ったメニューは8種類。特に人気なのは鉄鍋肉汁爆弾ギョーザで、一口嚙むと肉汁があふれるほどうまみが凝縮しています。
名称 | 大衆鉄板屋台ナカナカナカ |
住所 | 福岡市中央区天神2-1-1福岡三越前 |
営業時間 | 18:00~25:00 |
TEL | なし |
定休日 | 不定休、雨天時 |
あほたれーのは、看板メニューの土曜日限定ジャンボコロッケが人気の屋台です。
タコスやガーリックチャーハンなど個性的なメニューやラーメン、おでん、焼き鳥などの定番メニューも豊富なので、食べたい一品が見つかるでしょう。
子連れのお客さんや女性、おひとりさまも多い屋台なので、誰もが気軽に立ち寄ることができます。
名称 | あほたれーの |
住所 | 福岡市中央区天神1-4-1 大丸 福岡天神店前 |
営業時間 | 18:00〜27:00 |
TEL | 090-1978-5307 |
定休日 | 不定休(基本、月曜日 祝日の際は翌日) |
博多っ子純情屋台 喜柳は、博多の屋台で圧倒的な人気を誇る名店です。太宰府名物の梅が枝餅の生地で作る香ばしいもちもちの餃子は必食。B級グルメ選手権で優勝経験のあるメニューです。
ほかにも、野菜と明太子をお好み焼きの生地で巻く「博多グルまき」や「博多地鶏バーグ」などアイデアがきらりと光る料理が多いのも特徴です。
名称 | 博多っ子純情屋台 喜柳 |
住所 | 福岡市中央区天神1-4-1 大丸 福岡天神店前 |
営業時間 | 18:00〜27:00 |
TEL | 090-9721-9061 |
定休日 | 要問い合わせ |
屋台バーえびちゃんは、その日のおすすめのフルーツを利用したカクテルを味わえる博多屋台の人気店です。
なんとカクテルは1,000種類以上。牛テールスープのおでんとカマンベールチーズのマーマレード焼きが人気で、20時頃になるとすでに満席という日も珍しくありません。
名称 | 屋台バーえびちゃん |
住所 | 福岡市中央区天神4-2-1(日本銀行 福岡支店前) |
営業時間 | 平日:19:00~24:00頃(ラストオーダー23:30) 金・土曜日:19:00~25:00頃(ラストオーダー24:30) |
TEL | 090-3735-4939 |
定休日 | 不定休 |
あつまれ!ケンイチの森は、一人で訪れても色々頼めるお手軽サイズのメニューが多く、リーズナブルな小皿中華が人気の屋台です。
屋台では珍しいコの字型で、大将がお客さんをもてなします。ニンニクが効いている手作りの餃子は皮がしっかりしており、食べ応え抜群。食事だけで立ち寄れるのも魅力的です。
名称 | あつまれ! ケンイチの森 |
住所 | 福岡市中央区天神2-13-1 福岡銀行本店昭和通り側 |
営業時間 | 18:30~24:30(ラストオーダー24:00) |
TEL | 090-6530-2453 |
定休日 | 日曜、雨天時(Instagramで告知) |
以前は焼き鳥店を運営していたオーナーが立ち上げた屋台で、お酒とよく合う屋台の定番料理が楽しめます。
火加減・味付けが完璧な定番の焼き鳥はもちろん、鶏ガラとかつお出汁から作られるおでんなど、シンプルながら美味しさが引き立つメニューが揃っています。〆の一品で豚骨ラーメンもおすすめです。
名称 | のんべえ大学 |
住所 | 福岡市中央区天神4丁目2-1日本銀行福岡支店前 |
営業時間 | 19:00~25:00(ラストオーダー24:00) |
TEL | 090-3015-2949 |
定休日 | 不定休 |
続いてご紹介するのは、中洲エリアのおすすめ屋台。観光客にも人気のにぎやかな屋台街で、川沿いの風情あるロケーションも魅力です。
ハシゴにもぴったりなので、ぜひ食べ歩きも楽しんでくださいね。
観光客だけでなく、地元の常連客も集まる有名屋台。先代から受け継いだユニークなメニューが豊富で、とろ〜り目玉焼きの乗った名物の焼きラーメンは〆に最高です。
精肉店から直接仕入れた自家製ダレで炒めるホルモン炒めや、スタンダードなラーメンをアレンジしたもつラーメンも人気。博多屋台ではめずらしいもつ鍋もあり、おすすめです。
名称 | KENZO |
住所 | 福岡市博多区中洲5-6 |
営業時間 | 19:00~26:00 |
TEL | 090-5936-4669 |
定休日 | 不定休、雨天時 |
中洲の老舗屋台「司」で約20年にわたり腕を磨いた店主が、2018年の屋台営業候補者公募を経て独立オープン。新規参入ながらも、正統派の味とスタイルが光ります。
王道の「博多豚骨ラーメン」や福岡の銘柄鶏「華味鳥」を使った「地鶏の網焼き」、「豚骨だし巻き明太子オムレツ」など、福岡らしさ満点のラインナップが揃います。
「福岡の屋台で食べるならコレでしょ!」を全力で感じたいなら、ぜひ足を運びたい一軒です。
名称 | たけちゃんfr司 |
住所 | 福岡市博多区中洲4-1 |
営業時間 | 18:00~24:30 |
TEL | 070-7523-7307 |
定休日 | 不定休 |
川沿いの背の高い赤い看板が目印の屋台。博多屋台にはめずらしく荷物棚があります。糸島ブランドの食材を中心としたメニューで、幅広い品ぞろえが特徴。イチオシは、肉厚で柔らかいポークステーキです。
和洋問わず、さまざまな屋台メニューをリバービューの屋台で楽しみたい方に特におすすめです。
名称 | 博多屋台 中洲 十番 |
住所 | 福岡市博多区中洲1-8 清流公園 |
営業時間 | 17:30~26:30 |
TEL | 092-408-7327 |
定休日 | 不定休 |
博多で屋台めぐりを計画している方に、特におすすめしたいホテルが「オリエンタルホテル福岡博多ステーション」です。
最大の魅力はその立地。博多駅から徒歩1分で、交通の便が非常に良く、市内観光や出張、ショッピングにも大変便利です。多くの屋台が軒を連ねる中洲や天神エリアまでも近く、ホテルからすぐの距離で福岡・博多の屋台街を堪能できます。
ホテル内部も洗練されたデザインと、質の高いおもてなしで宿泊客を迎えてくれます。
疲れた体をゆっくりと休めることができる上、心ゆくまで非日常を味わえる、特別な滞在が五感を満たしてくれるはずです。
朝食も50種類以上とバラエティ豊かで、地元の食材を使用したメニューが豊富に揃っており、屋台とは一味違う博多の味を楽しむこともできます。
博多の夜は、屋台めぐりを満喫した後、「オリエンタルホテル福岡博多ステーション」の快適な室内で過ごすのが最高です。安心して夜遅くまで外出できる立地条件、そしてホテルの質の高いサービスが、博多での滞在を一層特別なものにしてくれるでしょう。